オールド・リンホフに一目惚れ:Linhof Kardan Color 4x5

Linhof Kardan Color 4x5

いつも行くカメラ屋さんでいつものようにひと通り品物をながめていると、ふと目にとまるものがありました。三脚にそえられた大判カメラでした。 うわー、これは何だろう。流麗な筆記体で「Linhof」とありました。リンホフですか。憧れですね。 うーん、この滑らかなラインといい、色合いといい、近未来的な宇宙的なデザイン。美しい。 もちろん現行の製品であるはずはない。きっと古いんでしょう。レンズは付いていない。 それで値段はいくらなんでしょう。おー、そんなに高くはない・・・。隣に並んでいる見慣れたスタイルの同リンホフ・テヒニカが20数万円となっているのに比べるとずいぶん安いのでは。

Linhof Kardan Color 4x5

全体をぐるっとながめて、状態を確認してみます。古いとは思うけれど全体的に十分にきれいです。ファインダー部のフタのリンホフのエンブレムもきれいです。おそるおそる、少し触れてみました。ファインダーのフタをあけた時の四方の皮(布?)の部分の劣化もそんなにありませんでした。レール上の動きも滑らかで問題ないように思います。
うん、これ欲しいです。
いますぐ買ってしまおうか。いや、少し考えたい。というのもこのカメラの素性を確かめたいと思いました。きっと、たぶん、ほかに誰か買う人はいないにちがいないし。 ネットで調べてみたのですが、このモノレールタイプのリンホフは「Linhof Kardan Color 4x5」というものの一種?なのだろうというところまではわかりました。でも厳密な機種名について確信は持てませんでした。年代は1960年ごろでしょうか。 そして、翌日ふたたびお店に行って、今度は店員さんに操作の仕方などをいろいろときいたのち、無事、購入にいたりました。前のオーナーさんがとても大事に使っていたそうです。

Linhof Kardan Color 4x5 with Commercial Ektar 8 1/2 in. f6.3

それにしても、各作動部の機構がよくできていますね。1960年ですでに安定した動作機構が確立されていますね。加えてデザインの美しさ。すばらしい工業製品です。
1995年ころ、大判カメラを使いたくてタチハラ Fielstand 4x5を買って、いろいろと勉強しました。当時リンホフなどはもちろん高嶺の花でした。タチハラには結構活躍してもらいました。作動はリンホフと比べてしまうと不安定さはあるけれど、ひととおりのやりたいことはできますし、木製ならではの良さがあります。いまでも大事に手元にとってあります。

このオールド・リンホフは、いまのところ眺めているだけです。店員さんも言っていたけれど、インテリアにもなります。レンズはできればリンホフマークの付いたボードにしたいです。そしてできれば同年代のリンホフブランドのレンズと組み合わせたいです。

いずれアダプターを手に入れてデジタルで撮ってみたいと思います。